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大学院生募集(修士課程・博士課程)


東京大学大学院・新井研究室では、
東京大学 / 大学院総合文化研究科 / 広域科学専攻 / 生命環境科学系
東京大学 / 大学院理学系研究科 / 物理学専攻
の2つの専攻から大学院生を受け入れています。

タンパク質のことを究めたい、医療や産業などに役に立つタンパク質を作って社会貢献したい
という意欲的な学生をお待ちしています。

見学や相談等はいつでも受け付けています。新井までメールで、お気軽にご連絡ください。
arai (at) bio.c.u-tokyo.ac.jp

※受験を希望される方は、出願前に必ず一度は研究室見学に来てください。

大学院入試情報(修士課程


2025年4月入学(もしくは2024年10月入学)
東京大学 大学院総合文化研究科 広域科学専攻 生命環境科学系(修士課程)

入試の詳細は、大学院総合文化研究科へ

修士課程入試説明会
 2024年4月20日(土)オンライン開催
 13:00〜専攻説明会、14:20〜基礎生命科学グループ説明会、15:30頃〜研究室個別説明会
 2024年5月25日(土)オンライン開催
 13:00〜専攻説明会、14:20〜基礎生命科学グループ説明会、15:30頃〜研究室個別説明会
 ※説明会ごとにZoom URLが異なります
 説明会の詳細はこちら

入試に関する日程
 出願期間: 2024年6月14日(金)〜6月20日(木)
 出願書類: 募集要項で確認すること
 筆記試験: 2024年7月20日(土)
 口述試験: 2024年7月30日(火)〜8月6日(火)
*出願書類としてTOEFLかTOEICのスコアが必要となるので、早めに準備すること。
2024/6/8(土)にTOEICを受験するためには、2024/4/26(金)15時までに申込みが必要なので注意!
TOEFLはTOEICよりも試験実施回数は多いですが、スコア発行に時間がかかるので、早めに受験すること。


2025年度4月入学
東京大学 大学院理学系研究科 物理学専攻(修士課程)

入試の詳細は、大学院理学系研究科へ

大学院入試ガイダンス
 2024年5月25日(土)オンライン開催
 10:00〜12:30 全体説明会
 13:30〜15:30 駒場地区説明会
 説明会の詳細はこちら

*出願書類としてTOEFLかTOEICのスコアが必要となるので、早めに準備すること。


大学院入試情報(博士課程


2025年4月入学(もしくは2024年10月入学)
東京大学 大学院総合文化研究科 広域科学専攻 生命環境科学系(博士課程)

入試の詳細は、大学院総合文化研究科へ

2025年4月入学希望者
 出願期間: 2024年12月13日(金)〜12月17日(火)
 学力試験: 2025年 1月30日(木)〜 2月 7日(金)

2024年10月入学希望者
 出願期間: 2024年 6月14日(金)〜 6月20日(木)
 学力試験: 2024年 7月31日(水)〜 8月 6日(火)


2024年4月入学
東京大学 大学院理学系研究科 物理学専攻(博士課程)

入試の詳細は、大学院理学系研究科へ


研究テーマ


当研究室では、
 1.医療や産業に役立つタンパク質をデザインする
 2.タンパク質のフォールディング問題を解く
という2つの研究を行っています。

特に、最先端のタンパク質設計法を駆使して、ウイルス感染、がん、アレルギーなどをターゲットにした創薬を目指しています。また、バイオ燃料などの有用物質を効率的に生産できる酵素の開発にも取り組んでいます。さらに、タンパク質のフォールディング機構などの基礎研究も行い、革新的なタンパク質デザイン法を開発します。これからの生命科学には実験と理論の両方が必要であり、当研究室ではそれらの両方ができる人材を育成します。AIなどによる発展が目覚ましいタンパク質デザイン研究に、皆さんも一緒に挑戦しませんか? 理論研究の未経験者も歓迎します。

1.医療や産業に役立つタンパク質をデザインする

私たちは現在、産業や医療に役立つタンパク質を理論的に創製することを目指して研究を進めています。実際に有用タンパク質を設計し作製することによって、デザイン法を発展させ、フォールディング機構の理解を深めることができます。具体的には理論と実験という両方のアプローチにより、次のようなタンパク質の設計を目標にしています。

【目標1 医療への応用】 がん、ウイルス感染、アレルギー等に関わるタンパク質間相互作用の阻害薬を開発する。
【目標2 産業への応用】 バイオ燃料などの有用物質を効率的に生産できる酵素を開発する。
【目標3 その他】 光遺伝学に利用可能なタンパク質の設計、細胞内の物質を定量するためのセンサーの開発

【手法1 理論的設計】 画期的なタンパク質設計法であるRosettaや、深層学習(AI)などを駆使して有用タンパク質を理論的に設計後、実験で検証する。また、新たな理論的設計法の開発も行う。
【手法2 進化分子工学実験】 大量の変異体をランダムに、もしくは網羅的に構築し、その中から高機能化した変異体をスクリーニングする。これを繰り返して高速人工進化を行い、有用タンパク質を創出する。

計算機を用いて有用な新規タンパク質を理論的に設計し、産業や医療に応用できれば、私たちの生活は一変するでしょう。あと数十年後にはそのような時代が来ると期待されています。現在私たちは、そのような夢の実現に向けて、医薬品の開発などに役立つタンパク質の理論的設計に取り組んでいます。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって世界中の人々は大きな影響を受けました。近年は6-7年ごとに新興ウイルスが出現しているため、今後もまた同じようなパンデミックが起きる可能性があります。そのときに迅速に対応できるようにするためにも、私たちはSARSコロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染を阻止できる阻害剤の理論的・効率的な開発にも取り組んでいます。

また、2011年3月以降、原発やエネルギーは大きな社会問題になっています。震災以降、誰もが、震災復興に向けて、何か自分にできることはないだろうかと考えたことと思います。私たちも、生命科学研究の立場から、何かできることはないか?と真剣に考えました。いろいろと調査し考えた結果、私たちの研究室では現在、バイオエネルギーの効率的生産を目指した研究を始めています。この間の経緯については、次のリンクをご参照ください。
    「バイオエネルギーをつくる 〜私たちの決意表明」
バイオエネルギーとは、生物から作られる軽油、重油、エタノールなどのことであり、化石資源や原子力発電などに代替するエネルギーとして注目を集めています。現状では、その生産効率は悪く、実用化は困難です。私たちは、これまでに培ったタンパク質科学の知識を総動員して、バイオエネルギーを生産しうる酵素タンパク質を高活性化し、バイオエネルギー生産の実用化を目指します。


2.タンパク質のフォールディング問題を解く

さらに私たちは、第二の遺伝情報解読問題とも言われる「タンパク質のフォールディング問題」を解決することを目指した研究も展開しています。主な目標は次の通りです。これらのテーマは、現在の生命科学研究において最も基本的な重要課題です。詳細は 「研究内容」のページ をご覧ください。

【理論的研究】 多くのタンパク質は特定の立体構造を形成(フォールディング)した後に機能を発揮する。その仕組みは未解明であり、「第二の遺伝暗号解読問題」と言われているが、我々は最近、その仕組みを予測できる理論の開発に成功した。次にやるべきことはたくさんある。まず、この理論を用いて全タンパク質のフォールディング過程を予測し、そのデータベースを構築する。次に、それらのデータを深層学習することで、タンパク質が形をつくる仕組みを予測できるAIを開発する。さらに、この理論を発展させて、タンパク質の結合反応や酵素反応の速度などを統一的に予測できる理論を開発する。これらの理論は、画期的なタンパク質設計法の開発にもつながる。

【タンパク質の機能発現機構の解明】 酵素や天然変性タンパク質などがダイナミックに動いて機能を発揮する仕組みを、実験(NMR法など)や理論(シミュレーションや統計力学理論など)で解明する。また、得られた知見を、酵素の高活性化や創薬などに応用する。



研究室の運営方針


学生の皆さんには、新年度の始めに、一人一つずつ研究テーマを選択してもらいます。各々のバックグラウンドや興味に合わせてテーマを選ぶことができます。

目標設定、研究計画の立て方、実験のやり方、データの解析と考察、次の実験の立案などについて、教員と十分に話し合って研究を進めていきます。また、実験や計算の技術等についても、丁寧に指導します。理論計算の経験がなくても、熱意があるなら大丈夫です。これからは、創薬や生命科学の研究においても、理論が大活躍する時代です。

可能ならば、実験的研究と理論的研究の両方のアプローチを経験してみることが推奨されます。

研究室内でのコミュニケーションを密にし、和やかな雰囲気の中で、アクティブに研究を進められる環境づくりを目指します。また、各学生の強みを活かした、研究室内での共同研究を奨励します。


研究室での一日


朝は10時半から開始。
新井は基本的にいつも、学生と一緒の居室にいますので、研究の打合せや質問はいつでもどうぞ。
帰宅は、あまり遅くならないようにしましょう。安全のために、夜間の実験は控えましょう。


研究室での一週間


毎週火曜日 10:30〜 研究成果発表と英語論文紹介を、隔週で行っています。


研究室での一年間


 1〜2か月に一度は、皆で飲みに行きたいですね。当研究室には、なぜか日本酒好きが多いです。
 データが得られたら、学会発表に行きます。(2024年度は北海道や京都などに行く予定)
 共同研究先に行くこともあります。
 横浜の理化学研究所や、つくばの研究所(高エネ研の放射光実験施設)などに実験に行くこともあります。


新井 宗仁

東京大学 大学院総合文化研究科
広域科学専攻 生命環境科学系

東京大学 大学院理学系研究科
物理学専攻

東京大学 教養学部 統合自然科学科
統合生命科学コース


〒153-8902
東京都目黒区駒場3-8-1
駒場Iキャンパス
16号館623B, 624, 625室
arai (at) bio.c.u-tokyo.ac.jp