全学自由研究ゼミナール「最先端の生命科学研究を駒場で体験する」について

2018年度Aセメスターのガイダンスは、次の日時に行います。

2018年10月1日(月)昼休み 12:15〜12:45
1号館(教室未定)

対象: 東京大学 教養学部 1年生(文科・理科)、2年生(文科・理科)


概要


教養学部後期課程(理系)・統合自然科学科の「統合生命科学コース」には、ライフサイエンス研究の若きトップランナーが集結し、生命科学のフロンティアを開拓している。本ゼミの履修学生は、最先端の研究を展開している研究室に数名ずつ配属され、未解明の研究課題に実際に取り組んでもらう。

研究の進め方は教員と相談して決める。研究室によって曜限を指定する場合、指定しない場合、集中して行う場合がある。セメスターの最後に、履修者全員が参加して成果報告会を開催する。(本ゼミは1セメスターを通して開講する。1タームだけの開講はしない。)

統合生命科学コースの特徴は、先端性と多様性である。准教授が独立した研究室を運営できるため、26もの研究室がある。その研究テーマは極めて多様であり、分子生物学や細胞生物学、植物生理学といった理学的な基礎研究から、神経科学、内分泌学といった医科学的な研究、そして、創薬などを目指した薬学・農学・工学的な研究まで多岐にわたる。ノーベル生理学・医学賞を受けたオートファジー研究が駒場で開始されたという事実が象徴するように、流行にとらわれない独創性の高い研究が行われている。実験や理論などのアプローチ法も多彩である。若き教員が柔軟な発想で、先端的でチャレンジングな研究テーマを選び、熱心に学生を指導するのみでなく、教員自らが現場に立って実験をしている研究室も多い。

ガイダンス資料はゼミのウェブサイト(http://folding.c.u-tokyo.ac.jp/seminar/)にも掲載する。ガイダンス後に学生の希望を集計して配属先を決定する。ガイダンスに出席できない場合には、ウェブサイトに記載された方法(下記参照)で希望を提出すること。

生命科学が大好きで、新しい分野を切り拓きたいという熱い想いを持つ学生を歓迎する。また、文系から理系への転向を考えている学生も受講できる。熱い現場で、熱い教員たちが学生諸君を待っている。



「配属先研究室 希望調査票」の提出方法


<方法1> ガイダンス時に提出する

2018年10月1日(月)昼休み(12:15〜12:45)に、1号館103教室にてガイダンスを行う。
そのときに配布される希望調査票に、配属を希望する研究室の担当教員名(第1希望から第6希望まで)、および、研究への抱負や興味のある研究などについて記入し、ガイダンス終了時に提出する。ガイダンス時間内に書き終わらない場合には、下記のように、電子メールに必要事項を記入して送信するのでもよい。

<方法2> 電子メールで提出する

次の内容を記載した電子メールを、arai (at) bio.c.u-tokyo.ac.jp 宛に送信する。
提出期限: 2018年10月3日(水)まで
電子メールに記載すべき内容
 ・学生の情報(氏名、所属、学生証番号、電子メールアドレス)
 ・希望する担当教員名(第1希望から第6希望まで)
 ・研究への抱負、興味のある研究など(自由記載)

<注意事項>

・10月10日頃までに、配属先決定通知を履修学生宛てに電子メールで送付する。
・配属先決定通知が届いたら、配属先研究室の担当教員と電子メールで連絡を取り、
 打ち合わせの日程を決める。研究テーマや研究の進め方等について教員と相談後、
 研究を開始する。
・希望者多数の場合には、希望調査票を元にして履修可能な者を選抜する可能性がある。



担当教員と研究テーマ(9種類)


担当予定の教員と研究テーマは次の通りである(変更になる可能性あり)。

研究テーマ1

タイトル ポストゲノム型天然物探索
担当教員 浅井 禎吾(准教授)
内容  糸状菌のゲノム上には、二次代謝物 (天然有機化合物) の生産に関わる遺伝子が数多く存在します。しかし、それらのほとんどは、どのような化合物をつくり出すかわかっていません。すなわち、未知化合物の設計図が数多く残されているのです。私たちは、これらを解読し、そして利用することで、新しい化合物を創生し、医薬品へと応用することを目指して研究を行っています。
 本ゼミでは、糸状菌の未利用ポリケタイド遺伝子を、麹菌 (味噌、酒、醤油作りにも使用されるモデル糸状菌) で異種発現させることで新しい物質の生産を試みます。具体的には、目的遺伝子の発現ベクターの作成、遺伝子の麹菌への導入、遺伝子導入株の培養と生成物の分析を予定しております。
場所 駒場Iキャンパス 3号館 208室
受入可能人数 1名
連絡先 tasai (at) bio.c.u-tokyo.ac.jp
Website http://bio.c.u-tokyo.ac.jp/lab_asai.html

研究テーマ2

タイトル 計算機を使って理論的に新規タンパク質をデザインする
担当教員 新井 宗仁(教授)
内容  タンパク質は生命現象を駆動する物質であり、触媒や結合などの多様な機能を持ち、産業や医療などにも応用されている。従来、有用なタンパク質を創り出すには、主に進化分子工学などの実験的手法が用いられてきた。しかし今、タンパク質研究の最前線では、産業や医療に役立つタンパク質を、計算機を使って理論的にデザインして創り出すことが可能になりつつある。今後の生命科学研究においては、理論と実験を両方できる研究者が必要とされている。
 そこでこのゼミでは、タンパク質設計用ソフトウェアを使って、計算機で理論的にタンパク質をデザインすることを目指す。具体的には、新規構造を持つタンパク質や、標的分子に結合するタンパク質などを設計する。デザインするタンパク質は学生と相談して決める。可能であれば、大腸菌を用いた発現系で実際にそのタンパク質を作製し、設計通りのタンパク質を創出できたことを確認する。
場所 駒場Iキャンパス 16号館 624, 625室
受入可能人数 2名程度
連絡先 arai (at) bio.c.u-tokyo.ac.jp
Website http://folding.c.u-tokyo.ac.jp

研究テーマ3

タイトル マウス受精卵の細胞分子生物学
担当教員 大杉 美穂(教授)
内容  卵子が精子を受精し、卵割が起こり、発生が進むという過程は、多くの生物種で共通に見られる生命現象ですが、哺乳動物とその他の脊椎動物の間には大きな違いが多数存在することがわかってきました。
 本ゼミでは、当研究室で行なっている「哺乳動物の受精卵に特徴的な発生の時間制御や卵割分裂のしくみ」についての研究の一部を体験してもらいます。受講者の興味や実験可能な時間に応じて分子生物学的、細胞生物学的な実験に取り組んでもらいます。
場所 駒場Iキャンパス 15号館 313室
受入可能人数 1-2名
連絡先 mohsugi (at) bio.c.u-tokyo.ac.jp
Website http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/ohsugilab2013/

研究テーマ4

タイトル 真正粘菌の細胞内で起きている現象を目で視てみよう!
担当教員 坪井 貴司(教授)
内容 真正粘菌(モジホコリ)は菌類の一種で、迷路の中に置かれた餌を最短距離で探索できる性質がイグノーベル賞にも選ばれた生物です。しかし、単細胞生物である真正粘菌の細胞内で、分子がどのようにはたらき、迷路を解くような複雑な動きを生み出しているのかはほとんどわかっていません。そこで当研究室では、蛍光顕微鏡を用いたライブセルイメージング技術を活用し、生命活動により蛍光シグナルが変化する遺伝子コード型蛍光センサー(分子スパイプローブ)を真正粘菌で用いることで、細胞内シグナル伝達反応を実際に目で視ることを目指します。いまだ誰も成功したことのない、挑戦的なテーマです。若い学生さんたちの発想力に期待しています。
場所 駒場Iキャンパス 15号館 318室
受入可能人数 1-2名
連絡先 takatsuboi (at) bio.c.u-tokyo.ac.jp
Website http://lci.c.u-tokyo.ac.jp

研究テーマ5

タイトル ツメガエル胚の細胞形状と組織変形のダイナミズム
担当教員 道上 達男(教授)
内容 カエルの初期胚は、細胞単位のみならず組織全体が協調的に動き、その結果、胚全体の形が大きく変化する。このゼミでは、外胚葉の細胞群に着目し、細胞の形と組織変形の関係について実験と考察を行う。具体的には、カエル胚への微量注入、共焦点顕微鏡による画像取得、PCによる細胞形状解析を行うことで、両者の関係性を調べていく予定である。
場所 駒場Iキャンパス 3号館 308室
受入可能人数 1名
連絡先 tmichiue (at) bio.c.u-tokyo.ac.jp
Website http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/michiuelab/

研究テーマ6

タイトル 光学顕微鏡を用いたバイオナノマシンの機能定量
担当教員 矢島 潤一郎(准教授)
内容 細胞内では、所狭しと極小の分子モータータンパク質が働いています。このナノメートルサイズのモータータンパク質を遺伝子工学的に作成・改変し、1分子イメージング顕微鏡を用いて、ナノメートルの空間分解能で1分子〜集団分子の運動を計測し、バイオナノマシンの作動原理の理解を目指しましょう。
場所 駒場Iキャンパス 16号館 629室
受入可能人数 1名
連絡先 yajima (at) bio.c.u-tokyo.ac.jp
Website http://bio.c.u-tokyo.ac.jp/lab_yajima.html

研究テーマ7

タイトル 機能性高分子ゲルの中に微細藻類を入れて培養してみよう!
担当教員 吉冨 徹(助教)
内容 近年、微細藻類が作り出すバイオ燃料に近年大きな期待が集まっています。通常、微細藻類は、鞭毛をつかって遊泳していますが、ストレスを感じると細胞質内に油を蓄積します。私たちは、高分子ゲルを化学的に合成して、その中に微細藻類を封じ込めることで、細胞の中でバイオ燃料に関わる脂質などの物質生産の挙動がどう変化するかを研究しています。
 本ゼミでは、化学と生物の両方の実験が体験できるように、高分子ゲルを自ら合成し、その中での細胞の増殖挙動や細胞が作り出す物質について調べてもらおうと考えています。より詳細を知りたい場合は、事前にコンタクトしてきてください。

研究のキーワード:高分子ゲルの合成、微細藻類の培養
場所 駒場Iキャンパス 15号館 201室
受入可能人数 2名
連絡先 t_yoshitomi (at) bio.c.u-tokyo.ac.jp
Website http://yoshimotolab.c.u-tokyo.ac.jp/

研究テーマ8

タイトル 分子認識型核酸をみつけよう&調べよう!
担当教員 吉本 敬太郎(准教授)
内容  教科書レベルでは、核酸は遺伝情報を保管する、いわば生命の設計図であると習ったと思います。しかし、特定の分子と強く結合する核酸(核酸アプタマー)というものが存在し、センサー用素子や薬として利用・作用する核酸があることをご存知でしょうか?
 吉本研究室では、様々な標的分子に対する核酸アプタマーを獲得するため、ランダムな配列をもつ核酸のライブラリーから標的分子と強く結合する核酸塩基配列を抽出し、得られた塩基配列を様々な解析を用いて評価しています。本ゼミナールでは、その実験工程の一部、(1) 各種分光測定を利用する構造解析、(2) SELEX から得られたシーケンス情報を用いる配列解析、(3) 細胞を用いる核酸アプタマーの薬としての評価などを、実際に研究を進めている博士課程の学生と一緒に体験してもらうことを予定しています。研究室で学ぶ時間帯や実験内容については、事前に相談して決める予定です。より詳細を知りたい場合には事前にコンタクトしてください。

研究のキーワード: 核酸、創薬、生体高分子の高次構造、シーケンス解析、細胞培養
場所 駒場Iキャンパス 15号館 2F 吉本研究室
受入可能人数 2名
連絡先 cekitaro (at) mail.ecc.u-tokyo.ac.jp
Website http://yoshimotolab.c.u-tokyo.ac.jp/

研究テーマ9

タイトル 新たなタンパク質分子を設計し、創ってみよう
担当教員 若杉 桂輔(准教授)
内容  細胞内では、遺伝子に基づいてタンパク質が合成され、生命現象が担われています。ポストゲノム時代の今日、タンパク質の研究が大変注目されています。私の研究室では、「生命の不思議さ」を分子レベルで理解し、病気の治療薬開発など「医療に貢献できる新たな機能性タンパク質の開拓」を目指しています。また、生物の進化に伴う天然タンパク質の機能獲得・進化プロセスに着目した理学的な基礎研究も行っています。
 本ゼミでは、タンパク質を研究する上での基本操作を学びます。まず、新たなタンパク質を大腸菌で発現させるベクターを作製し、大腸菌にタンパク質を合成させます。次に、タンパク質の精製を行い、構造・機能解析を行います。
場所 駒場Iキャンパス 15号館 214, 216室
受入可能人数 1名
連絡先 wakasugi (at) bio.c.u-tokyo.ac.jp
Website http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/wakasugilab/

※メールアドレスは、(at) を @マークに変換してください。


東京大学
大学院総合文化研究科・教養学部
統合自然科学科
広域科学専攻生命環境科学系

〒153-8902
東京都目黒区駒場3-8-1
駒場Iキャンパス
15号館
16号館
3号館